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論文

Low-lying dipole strength distribution in $$^{204}$$Pb

静間 俊行*; 遠藤 駿典; 木村 敦; Massarczyk, R.*; Schwengner, R.*; Beyer, R.*; Hensel, T.*; Hoffmann, H.*; Junghans, A.*; R$"o$mer, K.*; et al.

Physical Review C, 106(4), p.044326_1 - 044326_11, 2022/10

 被引用回数:1 パーセンタイル:0.02(Physics, Nuclear)

ドレスデン・ヘルムホルツセンター(HZDR)の制動放射光施設($$gamma$$ELBE)において、最大運動エネルギー10.5MeV制動放射線を用いて、$$^{204}$$Pbの電気双極子及び四重極強度分布を核共鳴蛍光法で調べた。その結果、3.6から8.4MeVのエネルギーで136個の共鳴準位を同定した。これらの励起状態のスピンは、入射$$gamma$$線に対して90$$^circ$$と127$$^circ$$の散乱角度で観測された$$gamma$$線の角度分布比から推測されたものである。この実験結果をもとに、自己無撞着エネルギー密度汎関数(EDF)を用いた準粒子・フォノン模型(QPM)による予測との比較により、E1遷移確率について議論した。

報告書

A Study on radiation shielding and safety analysis for synchrotron radiation beamline

浅野 芳裕

JAERI-Research 2001-006, 162 Pages, 2001/03

JAERI-Research-2001-006.pdf:6.05MB

第3世代放射光施設の放射光ビームラインに対する遮蔽設計手法と安全解析手法について開発研究を行った。本研究では、極端に大強度でそのほとんどのエネルギーが数100keV以下の放射光に対する遮蔽安全解析の研究とビームラインに混入してくる非常にエネルギーの高い(数GeV)放射線に対する挙動解析研究より構成される。放射光に関する遮蔽研究では、放射光ビームライン遮蔽計算コード「STAC8」を開発した。このコードは再生効果や放射光の直線偏光による散乱も考慮できる。本コードの妥当性を検証するために、このコードとモンテカルロ計算コードEGS4との比較計算及びビームラインハッチ内線量分布の比較実験を行い、良い一致を得た。また、開発したコード「STAC8」を用いてそれまで意識されなかったグランドシャインを解明するとともに、もっとも有効と思われる対策を提示した。SPring-8で発生するガス制動放射線を正確にシミュレーションするための計算条件を提示し、タングステン酸鉛シンチレーターを用いて、SPring-8のビームラインに混入してくるガス制動放射線を高精度で測定した。その結果、蓄積電子のビーム発散角やビームサイズなどの電子ビーム蓄積状態との関係を得た。ガス制動放射線によって発生する光中性子による線量を、準重陽子発生及び$$pi$$中間子発生領域まで考慮して評価した。また、このガス制動放射線に付随して発生する光中性子をハッチ外の位置でスペクトル計測し、得られた線量とモンテカルロ計算結果と比較検証した。本研究で整備されたガス制動放射線とそれに付随する光中性子の解析手法を用いて、レーザー電子光ビームラインで問題となる高エネルギー光子と付随する光中性子に対する遮蔽解析を実施した。これらの研究結果から、第3世代放射光施設の放射光ビームラインにおける遮蔽設計手法が確立され、すばやく正確にハッチからの漏洩線量が評価できるようになった。

論文

Measurement of gas bremsstrahlung at the SPring-8 insertion device beamline using PWO scintilator

浅野 芳裕; 松村 徹; 千葉 竜一*; 橋本 朋幸*; 三浦 明夫*; 清水 肇*; 田島 靖久*; 吉田 浩司*

Nuclear Instruments and Methods in Physics Research A, 451(2), p.658 - 696, 2000/11

PbWO$$_{4}$$シンチレーターを用いてSPring-8蓄積電子と残留ガスとの相互作用の結果、発生するガス制動放射線を測定した。その結果、従来この種の測定に用いられていた鉛ガラスよりエネルギー分解能が3倍程良いことが観測された。測定は蓄積電子状態の異なる2本のビームラインで行われ、ビームラインに混入してくるガス制動放射線が蓄積電子ビーム状態に大きく影響を受けることが観測された。また、そのときのガス制動放射線のパワーや線量当量についても議論がなされた。

論文

JT-60Uトカマクの負磁気シアプラズマにおける内部輸送障壁の形成

白井 浩; 炉心プラズマ研究部; 核融合装置試験部

プラズマ・核融合学会誌(CD-ROM), 76(1), 4 Pages, 2000/01

日本原子力研究所の大型トカマク実験装置JT-60Uでは、プラズマ電流立ち上げ中に加熱を行うことにより、プラズマ中央部で磁場のシアが負となる負磁気シアプラズマを生成し、磁場シアが零となる点の近傍において密度・温度勾配が急峻となる内部輸送障壁を形成して、その内部領域での粒子・エネルギー閉じ込め性能の飛躍的な改善を得ている。動画の映像は軽水素プラズマにおける内部輸送障壁の成型過程を可視TVで捉えたものである。時刻3.1秒に放電を開始、NBI加熱を3.4秒に開始し、4.2秒、5.0秒と段階的に加熱を増加することにより、負磁気シア配位による内部輸送障壁を形成している。中心イオン温度は9keVで、通常はプラズマ中心部からの発光は見られない温度領域であるが、内部輸送障壁の形成による電子密度の増加のため、可視制動放射による強い光が観測されている。

報告書

SPring-8におけるガス制動放射線の評価

浅野 芳裕

JAERI-Research 99-022, 28 Pages, 1999/03

JAERI-Research-99-022.pdf:1.12MB

第三世代大型放射光施設SPring-8のビームライン遮蔽安全上、重要な検討項目の一つである、蓄積リング内残留ガスと蓄積電子との相互作用によって発生する制動放射線について、電磁カスケードモンテカルロコードEGS4を用いて評価した。各々ガス制動放射線スペクトルと放出角度分布について、シミュレーション計算を行ううえで重要である、エレクトロンカットオフエネルギーやガス圧力依存性を検討し、SPring-8でのガス制動放射線シミュレーション計算条件を示した。また、発生したガス制動放射線を遮蔽するために必要な鉛遮蔽体の大きさを示した。ガス制動放射線はそのエネルギーが8GeVまで存在し、鉛遮蔽体のような厚い標的にあたると光核反応中性子を発生する。この光核反応中性子についても検討を行った。

報告書

極短パルスレーザー照射によるX線発生機構とその定量的評価

上島 豊*; 岸本 泰明; 佐々木 明; 森林 健悟*; 永島 圭介; 加道 雅孝; 匂坂 明人*; 田島 俊樹*

JAERI-Research 98-048, 46 Pages, 1998/08

JAERI-Research-98-048.pdf:1.88MB

相対論的高強度短パルスレーザーの実現により、その極めて強い電磁場とプラズマの電子との非線形相互作用過程から、高線量のX線を発生することができるようになった。高Z物質を媒質に用いた場合、複雑な過程を経て(分極、原子過程など)X線を発生するのに対して、相対論的高強度レーザーと低Z物質との相互作用では、極短パルスのラーマー放射と制動放射が主要なX線放射メカニズムとなる。我々は、これらのX線の強度、放射角度分布、光子エネルギースペクトラムを評価した。また、ラーマー放射の強度を増大させるために必要な媒質プラズマやレーザー照射の配置などの条件について考察を行った。特に、ラーマー放射は、その光子エネルギースペクトラムが連続で、かつ高エネルギーに極大値を持つため、中空原子型のX線レーザーや超高速診断光など、多くの応用の可能性を秘めた光源である。

論文

トリチウム検出技術と定量評価

奥野 健二

プラズマ・核融合学会誌, 72(12), p.1376 - 1385, 1996/12

炉壁材料中トリチウムの測定は、核融合炉におけるトリチウム計量管理ならびにプラズマ対向材料中トリチウム挙動の研究からも重要な課題である。本講座では、両方の視点からトリチウム測定技術の現状および課題を概観するとともに、特に、炉壁材中トリチウム測定にとって有効な手段となりうる加熱放出法、制動放射線計測法及びトリチウムイメージング法についてその詳細を紹介する。

論文

食品照射の最近の話題; ICGFI総会に出席して

伊藤 均

放射線と産業, 0(70), p.27 - 31, 1996/00

ICGFIはFAO、IAEA、WHOのジョイントプロジェクトであり、食品照射実用化推進のための活動を行っている。活動の一つとして、10kGy以上の高線量照射食品の健全性評価を行ってきた。その結果、1984年に報告された米国の59kGy照射された冷凍鶏肉の動物試験のデータ及び放射線分解生成物の分析、微生物学的安全性等の研究成果より70kGyまでは健全性に問題がないとの結論を出した。また、ICGFIの専門家会合では制動放射X線の上限エネルギーを7.5MeVにしても従来の5MeVと比べ誘導放射能の著しい上昇はないと勧告している。ICGFIは国際間貿易で用いられている臭化メチルの代替技術として放射線処理が有望としており、規格基準の検討作業を行っている。わが国はICGFIに加入していないが、世界の主要国は加入しており、今後、国際間貿易でICGFIの活動が影響を与えるものと思われる。

報告書

遮蔽安全解析コードの検証研究

沢村 卓史*

PNC TJ1600 94-002, 61 Pages, 1994/02

PNC-TJ1600-94-002.pdf:1.81MB

核燃料施設からの直接およびスカイシャイン線による線量評価は、施設の環境評価項目の1つに位置づけられており、遮蔽計算コードにより解析が行われているが、ベンチマークデータが極めて少ないことなどもあり、評価に置いては十分な安全裕度が見込まれている。このため、合理的な評価を行うためには、スカイシャイン線に係わる実測データの取得が不可欠である。本研究は、施設からのスカイシャイン線のベンチマークデータの取得および各種計算コードの検証を目的として実施するものである。今年度は、スカイシャイン線の実データに関する文献調査、スカイシャイン線の測定手法の検討および汎用ユーザーズ版EGS4のスカイシャイン線評価への適用検討として、以下の検討を行った。・米国カンサス州立大学所有の遮蔽実験用野外実験場で行われたCo-60線源を用いた実験について調査した。・パルス状放射線源を用いた手法について調査し、スカイシャイン線ベンチマークデータ取得のために有効であることを確認した。・EGS4により高エネルギー電子線による制動放射線および消滅$$gamma$$線の発生についてシミュレーション解析を行い、パルス状放射線源を用いたスカイシャインベンチマーク実験へのEGS4の適用性を検討した。

論文

Study on dosimetry of bremsstrahlung radiation processing

須永 博美; 橘 宏行; 田中 隆一; 岡本 次郎; 寺井 寛*; 斉藤 敏夫*

Radiation Physics and Chemistry, 42(4-6), p.749 - 752, 1993/00

 被引用回数:3 パーセンタイル:38.07(Chemistry, Physical)

加速器から放出される電子線をターゲットに衝突させることにより発生する制動放射線を用いる加工処理における線量計測法について検討した。制動放射線は電子エネルギーに対応する高エネルギー成分を含む連続エネルギースペクトルの放射線で、一般にコバルト60ガンマ線照射の場合よりも線量率が高いなどの特徴を有し、線量計測を行う場合に問題となる可能性がある。これらの特徴を考慮して、基準線量計としては試作した円筒型電離箱を、実用線量計としてPMMA(Radix)、CTA(FIR-125)およびアラニン(アミノグレイ)線量計についての特性を調べた。その結果、円筒型電離箱では1.8$$times$$10$$^{7}$$R/h程度の高線量率まで電離電流の飽和が生じない状態で測定を行うことができ、実用線量計ではPMMAとアラニン線量計が5$$times$$10$$^{5}$$~3$$times$$10$$^{7}$$R/hrの範囲で線量率依存性を示さず、有用な線量計となり得ることが明らかとなった。

論文

Sterilization of Bacillus spores by converted X rays

伊藤 均; 大木 由美*; 渡辺 祐平; 須永 博美; 石垣 功

Radiation Physics and Chemistry, 42(4-6), p.597 - 600, 1993/00

 被引用回数:2 パーセンタイル:29.78(Chemistry, Physical)

本研究では、医療用具の滅菌に制動放射X線利用の実用化を目的としてBacillus属芽胞のX線照射の効果を$$gamma$$線及び電子線照射の場合と比較を行った。その結果、ガラス繊維濾紙での無添加系では、B.pumilus,B.subtilis,B.megaterium,B.brevis芽胞の放射線感受性は$$gamma$$線、電子線、X線で大差がなかった。一方、芽胞に対する添加物の影響については、$$gamma$$線、電子線、X線ともに保護効果が現れて、電子線での効果が顕著でX線は電子線の中間か電子線に近くなり、これらの差は線量率によるものと思われる。このため、X線での滅菌条件も電子線と同じ規格基準が適用可能である。しかし、X線の場合、コンベアでの移動照射は照射野に大きな線量率分布があるため、線量評価には注意を要する。

論文

制動放射X線によるBacillus属芽胞の滅菌

伊藤 均; 大木 由美*; 渡辺 祐平; 須永 博美; 石垣 功

防菌防黴誌, 19(4), p.161 - 166, 1991/00

制動放射X線の滅菌条件を明らかにすることを目的としてBacillus pumilus E601株、B.subtilis IAM1069株、B.megaterium S31株、B.brevis S5株の芽胞について制動放射X線、$$gamma$$線、電子線の放射線感受性の比較を行なった。ガラス繊維濾紙上で添加物が無い状態で乾燥した場合、各菌株の放射線感受性はX線、$$gamma$$線、電子線でほとんど差がなく、D$$_{10}$$値はB.pumiluで1.5~1.6kGy、B.subtilisで1.4~1.5kGy、B.megateriumで1.9~2.0kGy、B.brevisで1.6~2.0kGyとなった。ガラス繊維濾紙上で添加物のペプトン2%+グリセリン1%で乾燥した場合、各菌株の電子線での感受性は、$$gamma$$線と比べ若干低下した。添加物共存下での放射線抵抗性の増加はX線でも認められそれは$$gamma$$線と電子線の中間であった。セルロース濾紙の場合、添加物による放射線抵抗性はB.megateriumとB.brerisのみ増加した。

報告書

$$^{237}$$Npターゲットを用いた$$^{237}$$Pu及び$$^{236}$$Puの製造

出雲 三四六; 反田 孝美; 畑 健太郎; 関根 俊明; 松岡 弘充; 本木 良蔵; 馬場 澄子*

JAERI-M 90-102, 28 Pages, 1990/07

JAERI-M-90-102.pdf:0.85MB

$$^{237}$$Puと$$^{236}$$Puは、自然環境におけるPuの挙動を研究するためのトレーサーとして広く用いられている。われわれはこれらの核種について効率的な製造法を確立することを目的として一連の研究開発および製造試験を行ってきた。$$^{237}$$Puについては生成断面積の比較的大きい$$^{237}$$Np(d,2n)反応について励起関数を求めたのち、数100KBg規模の製造試験を行なった。その際、重陽子照射に対して堅牢な、厚いターゲットを調製するための最適条件を実験的に検討した。$$^{236}$$Puについてはターゲットとして同じ$$^{237}$$Npが使える$$^{237}$$Np($$gamma$$,n)反応を採用して製造試験を行なった。その結果、いずれの核種についてもトレーサーとして使用可能な純度のものを目的の量だけ得ることができた。

論文

High power bremsstrahlung X-ray source for radiation processing

四本 圭一; 須永 博美; 田中 進; 上松 敬; 田中 隆一; 吉田 健三; 田村 直幸; 坂本 勇*

Radiation Physics and Chemistry, 31(1-3), p.363 - 368, 1988/00

医療用器具の殺菌処理用に設計した大出力X線照射設備について述べる。

報告書

低域混成波電流駆動実験における軟X線放射計測による電子速度分布の評価法

的場 徹; 川島 寿人; 玉井 広史

JAERI-M 84-207, 10 Pages, 1984/11

JAERI-M-84-207.pdf:0.53MB

高温トカマクプラズマにおける低減混成波電流駆動実験時に軟X線放射スペクトルの空間分布測定データから電子速度分布関数の高エネルギー成分を評価する方法を提案し、以下の結論を得た。(1)低減混成波電流駆動にかかわるエネルギー領域(hV=20~数100KeV)の軟X線放射は制動放射のみで評価できる。(2)定量的評価のためには空間分布測定データをアーベル変換して局所値にすることと、軟X線光子エネルギーに関する微分が必要である。このため評価精度を実用になる程度にするために高精度な測定データが必要になる。

報告書

Data on Thick Target Bremsstrahlung Produced by Electrons

田中 進; 田中 隆一; 多幡 達夫*; 伊藤 琳典*; 中井 洋太; 小沢 国夫

JAERI-M 83-019, 106 Pages, 1983/02

JAERI-M-83-019.pdf:2.13MB

電子が厚いターゲットに入射した際に発生する制動放射線のデータを報告する。データは、Berger and Seltzerによって開発されたモンテカルロコードを用いて計算した。電子の入射エネルギーは、1、3、10および30MeVとしターゲットの物質としてC、Al、Fe、Cu、MoおよびWを選んだ。放射角度ごとの制動放射線強度分布を図に示し、制動放射線のスペクトルと角度分布をデーブルに示した。

口頭

制動放射光を用いたPb-204の核共鳴蛍光散乱実験

静間 俊行*; 遠藤 駿典; 木村 敦; Schwengner, R.*; Beyer, R.*; Hensel, T.*; Hoffmann, H.*; Junghans, A.*; Romer, T.*; Turkat, S.*; et al.

no journal, , 

ドレスデン・ヘルムホルツセンター(HZDR)の制動放射光施設において、Pb-204の核共鳴蛍光散乱実験を 行った。99.9%濃縮のPb-204ターゲットに最大エネルギー10.5MeVの制動放射光を照射し、ターゲットから放出される共鳴散乱ガンマ線を複数角度に設置されたゲルマニウム検出機で測定した。その結果、励起エネルギー3.6から8.3MeV領域において140の共鳴準位を観測し、ガンマ線ピーク強度から積分散乱断面積を求めた。また散乱ガンマ線の角度強度比から遷移の多重度を決定した。

口頭

高山での雷雲に由来する放射線の時間特性

土屋 晴文; 日比野 欣也*; 川田 和正*; 大西 宗博*; 瀧田 正人*

no journal, , 

近年、地上や高山において雷雲の発生に伴い放射線(雷雲放射線)が観測されている。雷雲放射線は、雷雲中の準定常的な電場の中で加速された電子が放つ制動放射線であると考えられている。これまでの観測から、雷雲放射線の継続時間は観測高度に大きく依存していることが知られている。例えば、日本海沿岸で観測される雷雲放射線は典型的に1分ほど継続するが、標高3000mを超える観測地点では10分ほど続くことが報告されている。この原因は、雷雲内の電場の存続時間が異なるためと考えられるが、放射線観測データが十分に得られていないため、どのような気象要因が雷雲放射線の発生に関連しているのかは明らかではない。本講演では、高度4300mのチベットにある宇宙線観測装(中性子モニタ)の1998年から2017年の間に得られたデータから探査した雷雲放射線の時間特性を示すとともに、チベット高原での雷や降雨の時間特性と比較する。そうした比較から、雷雲放射線がチベット高原にて雷の頻発する時刻(10時-22時)や雨季に発生しやすいことを確認した。加えて、太陽活動との比較を行い、雷雲放射線の発生頻度の年変動についても議論する。

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